書籍「うつ・不安障害を治すマインドフルネス ひとりでできる『自己洞察瞑想法』」を読んでトライしてみました。
ここでは本の紹介と、実践してみての感想、自律神経失調症に由来する抑うつにも効いたのかお伝えします。
書籍の紹介
薬に頼らず鬱病や不安障害などを治癒していく手法としてマインドフルネス瞑想(書籍内では自己洞察瞑想法といわれる)という手法について記載されています。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとはざっくり言うと「今、ここ」に意識を集中している状態です。
精神を病んで抑うつ状態にあるときは、ネガティブな考えが頭の中を占領してしまいます。
そして過去の事象や将来のことを考えて不安に感じ落ち込んでしまうと、
今度は自分のそういう状態に対して更に凹んでしまい精神的にダメージを負う悪循環に陥ります。
マインドフルネス瞑想をすることで「今、ここ」に集中することで、悪循環に陥る状態から脱出し脳を活性化させ、ストレスに強くなれるらしいです。
呼吸法と自己洞察が重要
具体的な実践方法が色々と記載されてますが、読んでみて最も重要と感じたのは呼吸法と自己洞察(今に意識を向けること)です。
基本の呼吸法は2種類
ゆっくり呼吸法…目はあけた状態で通常の呼吸の中で息を2~3秒で吸い、4~6秒かけて吐いていく呼吸、姿勢は猫背にならずリラックス
自然の呼吸観察法…普段の自然な呼吸を行うなかで、吸ってるとき、吐いてるときの空気の流れや感覚を観察する
自己洞察は普段の行動に傾注しその感覚を観察することです。
例えば食事の自己洞察で食べ物の形・食感・匂い・喉を通る感覚などに注意を向けてみる。
ほかには運動の自己洞察で手足の感覚、肌に触れる空気の流れなどに意識を向けてみる。
などが紹介されてます。
そして大事なのは、自己洞察をしている最中に何か考え事をし始めてしまったら、そのことに気づき、そっと自己洞察に集中する状態に戻すことです。
これをすることで良くない思考に頭が占有されてしまうことを防げそうです。
10か月にわたる細かな実践プラン
この本の特徴は呼吸法や洞察法の様々な種類が紹介されているだけでなく、実践するためのプランが細かく記載されてるところです。
10か月で治すことを目標に1か月ごとに様々な課題が設定されています。
これを着実に実施することで何か得られるものはありそうな気がしました。
実践してみて
私はまず呼吸法はゆっくり呼吸法を意識。
また食事や普段の行動でも体の感覚に意識を向けるよう取り組んでみたところ、ひと月程度でも抑うつの気分は少しだけ緩和されたように感じました!
ただ、本に載っている課題には心の感覚的なものも多く、抽象的でなかなか感覚を掴むのは難しいと感じました。
掲載されている課題10か月分は当時の仕事の忙しさから難易度が高く自分は続けられませんでした。
でも呼吸法と今の感覚への意識についてはその後何年も継続して続けており、神経症的な症状にも効果があると感じています。
追記
何年も自己洞察を続けてみて自分なりに気づいたこと。
今の感覚に意識を向けることは大事ですが、自分の症状にある頭の回らない感覚へ意識を向けると逆効果で悪化していくことがありました。
神経症的な症状かもしれませんが、意識を向けるのは手足の感覚(頭以外)へ集中した方がよい気がしています。
あまり同じ感覚の方はいないかもですがご参考まで。
こんな人におすすめ
・薬に頼らず自分の力で鬱症状を克服したいという強い意志がある人
・時間に余裕があり、課題に取り組める人
・抑うつだけでなく、神経症的な症状のある人(気にしすぎてしまう人)
おすすめできない人
・器質的な要因から鬱症状がでている人(心的原因ではない)
※自分のように自律神経失調症など何等かの不調がきっかけで落ち込んで抑うつになるのは心的原因)
・マインドフルネス自体についていろいろと学びたい人(この本は説明より課題に重点を置いてる印象)
コメント